全身・全力のパフォーマー=ワンちゃんは師匠
先日、とある体のワークショップに参加したときのこと。
「人間も、ウキウキしてるときって、昔しっぽがあった名残りかな。
犬みたいにしっぽ(おしり)を振ってるものだよ。
手だけ動くとか、動きが自然じゃないよね。」
ふむ、たしかに、先生の動きを見ると、全身の体の動きで心のウキウキが伝わる。
むしろ体の一部分だけ動かしてみると、どこか力が入っていて、
ウキウキ感どころか、かくかくしててロボットみたいにさえ見えてくる。
そういえば、私がお世話になっているヘアカットのお店ではワンちゃんが迎えてくれ、
そのストレートな行動に、みんなの心を奪っている。
ガールフレンドが来れば、ちぎれんばかりにしっぽを振って大興奮。
嫌いな犬がお店の前通れば、ものすごい勢いで見えなくなるまで吠えまくる。
発情期のときは、誰がいようとくるおしげに切なく鳴く。
そして、私のこころがオープンな状態であれば、ぴたーっと寄り添ってくれさえする。
出し惜しみなし!
素直に全身で表現する!
その感情表現力は、健気で、パワフルで、愛らしい。
本当は、人間も、この時代、この社会の中で育ってしまった
「感情は出してはいけない」、「感情を抑えるのが当たり前」
という大前提から自由になれば、
全ての感情を楽しみ、豊かに表現していけるのだろう。
無意識に入っている力を抜いて、
心の動きと共に、体が動けば
全身の部位が連動し、
全身で表現することは当たり前なのかもしれない。
心の内から湧き上がるものを、いかにこの世に現していくのか。
やり方はいろいろあれど、
ワンちゃんのストレートに全力で表現するあり方に
思わず「師匠」と呼びたくなった。